交通事故の死亡事故・後遺障害被害者の質問に回答
交通事故弁護士相談Q&A

18歳の自動車事故の加害者の親に損害賠償を請求できますか?

2013年07月16日

自動車事故で息子を亡くしました。

加害者は18歳で無免許だったそうです。
任意保険も年齢で対象外なので、自賠責しかないそうです。

加害者に請求してもお金がないと思いますので、親に損害賠償請求をしたいと思います。
車は親の車なので、管理責任があると思います。

可能でしょうか。教えてください。

弁護士からの回答

親に責任が認められる根拠としては民法709条と自動車損害賠償保障法(以下、「自賠法」といいます。)3条があります。

まず、親に民法上の損害賠償責任が認められるためには、親としての監督を怠っており、そのことと事故による損害発生に因果関係が認めれらることが必要です。
 
親の監督義務違反が認められるか否かは、事故態様とも大きく関連し、単純な過失に基づく事故の場合は、監督義務違反と事故発生の因果関係は認められにくいですが、無免許運転による事故の場合は、事故態様が極めて悪いため、親の監督義務違反と事故発生との因果関係は認められやすいです。

したがって、今回のケースでは親に損害賠償責任は認められる可能性はあります。

なお、他に親の責任が認められやすい場合としては、①親が実際に同乗して危険な運転を現認していた場合、②子に交通違反についての前科、前歴、補導歴がある場合、③高熱、過労等運転するには適切でない状態を認識できる状態であったにも関わらず、制止しなかった場合等があります。

次に、自賠法3条の責任ですが、自賠法3条は運行供用者に損害賠償責任を認めた規定です。

運行供用者とは、「自己のために自動車を運行の用に供する者」のことであり、自動車について運行支配を有し、運行利益の帰属する者が運行供用者に該当します。

子が親の所有車を運転して事故を起こした場合、所有者である親に運行供用者責任が認められることに問題はありません。

もっとも、子が親の所有車を無断で持ち出して運転した場合(今回は無免許ということでおそらく無断で運転した場合だと思いますが)に、所有者である親に運行供用者責任が認められるか否かは問題となります。

この点については、①親子の生活関係、②子と車の関わり及びこれについての親の認識、③車両や鍵の保管状況などから、親が子に車の使用を容認していたといえる場合には、親に運行供用者責任が認めらるとされていますが、親の所有車の鍵などは通常子にとっても取り出しやすく、無断で運転されやすいので、子の運転が予想外であり、これを防止するための措置を十分に講じていたにもかかわらず、無断運転したというような特段の事情がない限り、子の運転は容認の範囲にあったとみられてもやむを得ないのが相当であると考えられています。

したがって、今回のケースでも親に自賠法3条の責任が認められるのが相当と考えます。

なお、自賠法3条の責任は子の監督者という意味での責任ではないので、監督義務の懈怠は不要です。

もっとも、自賠法3条の責任は人損に限られますので、物損をも請求する場合には、民法上の損害賠償請求をする必要があります。

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